特殊詐欺、計3700万円被害 県南部の60代女性

特殊詐欺、計3700万円被害 県南部の60代女性

2015年04月08日

県警生活安全企画課は7日、県南部の60代女性が特殊詐欺の被害に遭い、息子の浮気相手の妊娠をかたる示談金やヤミ金融への返済を請求する手口で、3度にわたり合計3700万円をだまし取られたと発表した。県内では2012年に金融商品取引名目で約4億円、13年に約9千万円の被害が発生しており、今回はこれらに次ぐ規模。被害者自身に大金を運ばせる「上京型」と呼ばれる手口が用いられており、県警は警戒を呼び掛けている。

 同課によると、女性は2、3の両日、息子をかたる男から電話で「浮気相手が妊娠し示談金500万円を請求された」などと告げられ、銀行の現金自動預払機(ATM)で計200万円を振り込んだ。

 3日に振り込んだ後に男はさらに電話で、示談金やヤミ金融への返済のため3500万円を請求。女性は息子を助けようと自宅にあった3500万円をバッグに入れて東京に向かい、品川駅近くの駐車場で50代ぐらいの男に手渡した。女性はこの後、実の息子に電話して被害に気付いた。

 盛岡市周辺では1日以降同種の電話が確認されており、同課の野田静一次長は「被害に遭う人は家族らに相談しないまま大金を振り込んだり手渡したりしている。怪しい電話を受けたら警察に相談してほしい」と訴える。

参照元:岩手日報 https://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20150408_2